性転換手術を容認

精神神経学会指針 性同一性障害治療に

日本精神神経学会特別委員会(委員長−山内俊雄・埼玉医大教授)は24日、自分の性別に違和感を感じ、別の性を望む「性同一性障害」の治療の最終手段として、性転換手術を容認する指針案をまとめた。当事者などの意見を踏まえ内容や表現を一部調整し、28日に開かれる理事会で正式に承認する。男性や女性を外見上、異なる性に変える性転換手術については、昨年7月に埼玉医大の倫理委が初めて容認する見解を示した。これを受け、精神神経学会では「性同一性障害に関する特別委員会」を設置、海外でのガイドラインなどを参考にして、基準作りを進めてきた。学会指針がまとまったことで、埼玉医大での性転換手術も実施に向けて勤きだす。

指針案によれば、性転換を希望する当事者に対し、カウンセリングや希望する性での生活など精神面からの治療、希望する性の傾向に変えるためのホルモン投与などを段階的に実施したうえで最終的な手段として性転換手術を位置づけた。手術の対象は、(1)本人が手術の影響を十分理解し、希望する性を前提にした生活を一定期間以上続けている(2)20歳以上(3)医師が十分にインフォームドコンセント(説明の上での同意)を行い、文書で同意を得る−としている。診断についても、複数の精神科医が行って結論を出すこととし、実際の形成手術については産婦人科、泌尿器科、形成外科の専門医との連携が不可欠とし、将来的には戸籍、保険適用などについても議論することを提言している。

1997/5/25
読売新聞
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