性転換手術に指針

日本精神神経学会まとめる
対象は20歳以上
28日正式発表

自分の肉体的な性別に違和感を持ち、別の性での生活を望む「性同一性障害」の診断と治療方針を検討していた 日本精神神経学会の「性同一性障害に関する特別委員会」(委員長、山内俊雄・埼玉医科大学精神科教授)は、 24日の会合で、性転換手術を治療の最終手段としで容認する内容のガイドラインを含む提言案について最終合意した。
28日の学会理事会で正式決定し公表する。
ガイドラインには、性同一性障害の診断・治療は、精神科、形成外科、泌尿器科などの医師などから成る 性転換に関する専門家チーム・(ジエンダークリニック)を備え、 多面的なケアが可能な医療機関に限定して行うことを前提にしている。
そのうえで、真性の性同一性障害の診断は、
(1)精神科医2人以上による「本人の性の自己認識の決定」
(2)染色体、ホルモン、内外性器などの検査による「生物学的性の決定」
(3)精神障害や職業的利便性から反対の性を望んでいるのではないことの確認−などを判断材料とする。
また、治療の順序は
(1)最低半年以上の精神カウンセリング
(2)本人の文書による同意を得、ホルモン治療。
−加えて一連の診断・治療の経過を診ながら、希望する性に対する日常生活上の本人の持続的な適合感を確認
(3)本人および医療チームがGOサインを出した場合、性転換手術を行う−とし、 ホルモン治療と性転換手術はいずれも20歳以上を対象とするとした。

埼玉医大 年内にも最初の手術
日本精神神経学会の「性同一性障害に関する特別委員合が24日までに、 性転換手術に向けた診断と治療のガイドラインの答申案をまとめたことで、 早ければ年内にも埼玉医大で最初の手術が実施される見通しとなった。
関係者によると、いつ手術してもいい条件の人は数人いるという。
埼玉医大では今年1月、全国初の性転換専門医療チームとして「ジェンダークリニック」を設置し、 手術を希望する患者個々の症例を検討するなど準備を進めている。
手術実施に向けては、同クリニックが「手術以外に方法がない」と判断した場合、同医大倫理委員会に申請し、 倫理委が改めて審議する。倫理委は短時間で結論を出すとみられる。

1997/5/25
産経新聞
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