「本当の自分認めて」 法改正を訴え

「行動しないと、道は開かれない」-。
性同一性障害(GID)と診断された男性二人が十三日、神戸家庭裁判所尼崎支部などに申し立てた戸籍の性別変更。
二〇〇四年施行の性同一性障害特例法では、未婚で子どもがいないことを戸籍変更の条件としており、 現段階で二人の申し立てが認められる可能性は極めて低いとみられる。
尼崎市内で会見した会社員の通称大迫真実(まさみ)さん(51)=同市大庄北=は「子どもがいるという過去は変えられない。
本当の自分が認められるよう、法を見直してほしい」と訴えた。

大迫さんは午前九時、神戸家裁尼崎支部に性別変更の申立書を提出。
その後、GID学会理事長で神戸学院大法科大学院の大島俊之教授とともに記者会見に臨んだ。

幼いころから自分の性別に違和感を抱いていた。
一九八一年に女性と結婚、娘一人をもうけた後も、悩みは解決しなかったという。

九七年ごろ、性別転換手術を知り、性を変えようと決断。
離婚後、〇三年に岡山大で性同一性障害と診断され、〇五年に性転換手術を受けた。

「子どもの利益のため父親は戸籍上、男性のままにしておくべき」とする法務省の見解に、 「子どもとは別居しており、親権もない。
(戸籍上の性に対する違和感は)私自身の努力ではどうしようもない」と反論する。

大迫さんは、職場でも自身の障害について明らかにし、女性の容姿で働いている。
しかし「戸籍上は男性なので、健康保険証やパスポートも男性と表記され、不便な思いをしている」という。

特例法は、施行後三年をめどに改正も検討すると規定。
同席した大島教授は「欧米諸国に比べ、日本の条件は厳しい。
特例法ができても、こうした悩みを持つ人がいることを知ってほしい」と話した。
(飯田 憲)
2006/11/13
神戸新聞
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